低侵襲緑内障手術(MIGS)
緑内障手術の新しい流れとして、より眼に負担のかからない緑内障手術です
MIGSの特徴
MIGSには2つの特徴があります。
- 切開の大きさが小さく、縫合を行うケースが少ない。
- 手術時間が5~10分程度と眼への負担が少ない。
眼圧が高く緑内障が悪化する場合や副作用のため点眼薬の継続が難しい場合など白内障手術を受ける際に緑内障点眼薬の減薬効果を狙って手術を受けたい場合などに実施可能とされており、高い安全性と、最小限の影響で日常生活への復帰が可能が大きな特徴です。
安全性について
以下のような代表的な有害事象(本治療により生じた好ましくない、あるいは意図しない徴候、症状などのこと)が報告されています。
- 角膜浮腫:角膜の水分量が増え、むくみ(=浮腫)が生じた状態。かすみ、視力低下、あるいは光をまぶしいと感じるようになります
- 低眼圧:眼圧が下がりすぎた状態
- 炎症
- 手術後の不快感
- iStent®の閉塞:血液やフィブリンというタンパク質がiStent®の内部に詰まる
MIGSを可能にするiStent®(アイステント)について
緑内障の手術治療は非常に多くの選択肢がありますが、istent(アイステント)によってMIGSは実現します。 長さ1mm、重さ60マイクログラム*で医療用チタンという材質の緑内障治療用の非常に小さなインプラントです。
*1マイクログラムは100万分の1グラム
iStent®の役割
iStent®を眼の中の組織に埋め込むことで、房水と言われる眼圧を調整する液体の排出を改善し、眼圧を調整します。
iStent®の手術について
iStent®の手術は白内障手術と同時に行います。白内障手術では小さな切り口を作りますが、その同じ切り口から器具を挿入してiStent®を眼の組織に埋め込みます。痛みを感じることはありません。手術中に頭の位置を変えたりすることがありますので医師の指示に従ってください。